IT転職マニュアル~未経験からエンジニアになる方法

システムエンジニアやネットワークエンジニアなどのIT転職を未経験の方が成功させるためのマニュアルを紹介しています。

IT転職・未経験からプログラマーになる方法

IT関連職と聞いてすぐに思い出す仕事のひとつがプログラマーという人は多いと思います。今ほどインターネットが広まる前から、コンピュータを使う仕事の代表格でもあるプログラマー。初めて自分で書いたコードが動き出すのを見て感動する人も少なくなく、物を作り出す仕事としても根強い人気があります。

 

コンピューターは会社でオフィス系のソフトを使う程度の未経験者がプログラマーになるにはどうしたらよいのでしょうか?この記事ではプログラミング未経験者がプログラマーへのIT転職を成功させる方法やポイントをまとめました。

 

参考)

未経験からプログラマー(PG)転職~おすすめの成功方法 | IT転職でイイミライ~おすすめエージェント&スクール最新情報

 

1. プログラマーの仕事とは

プログラマーとは、プログラムを作成する人全般を指す言葉です。では、改めてプログラムと聞かれてすぐに答えられますか?

 

プログラムにはいくつか種類があります。1つ目は、OS(オペレーションシステム)と呼ばれる、コンピューターの基本機能を制御するためもの。マイクロソフトWindowsシリーズ、アップルのiOS、最近ではグーグルタブレットなどに使われているChromeなどがあります。

 

2つ目はOSの上に乗り、特定の作業を果たすために動くプログラム、アプリケーションソフトウェア。一般的にソフトウェアと呼ばれるものはこちらで、マイクロソフトExcelやWord、インターネットを見るためのブラウザソフト、写真を加工したりするものもありますね。スマホタブレットに乗っているものはアプリと呼ばれますが、アプリケーションの略で同じものと考えて良いです。

 

その他ゲームもプログラムの1つ。PS4やスウィッチで利用できるゲームも、スマホでできるアプリのゲームも、作るためのソフトが異なるだけで同じカテゴリに入るものです。

 

最後に会社の業務で使われる基幹システムと呼ばれるプログラム。イメージしやすいものとしては銀行システムや、製造業で使う在庫管理システム、総務に使われる人材管理システムなどがあります。

 

一般的にプログラマーといった場合4つ目の基幹システムを作る人のことを指す場合がほとんど。OSやオフィスといったソフトウェアはマイクロソフトのような世界規模の大企業が作っているので一般的なシステム開発会社で作ることはないと思って良いです。ゲームも専門の会社が作りますが、基幹システムとは工程が大きく異なるため、別のものと考えたほうが良いです。

 

いわゆるプログラマーが作るソフトが他のOSやソフトウェアと大きく異なる点は制作の工程です。こういった市販されている製品は製作者が世の中全般のニーズを汲み取って多くの人に利用されることを前提とした汎用的なもの。これに対し、まずシステムエンジニアが顧客にヒアリングをし問題点を見つけ出し、それを解決するために作られるのがプログラマーが手掛けるプログラムです。

 

通常プログラマーが単独で働くことは少なく、システムエンジニアが要件をとりまとめたりスケジュール管理をする中で、各プログラマーはシステムのパーツを個別に制作していくというグループ作業になります。プログラマーは経験を積んでいきチームリーダーから、最終的にシステムエンジニアを目指すというキャリアパスになることが多いです。

 

 

2. プログラマーの年収は高い?待遇や条件をチェック

プログラマーの年収や待遇はよいのでしょうか?厚生労働省のデータと実際の求人広告から数字を確認してみました。

 

まず、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の職種別賃金額のデータです。平成29年度のデータではプログラマーの平均年収は599.3万円となかなかいい数字が出ています。しかし、企業規模で見ると1000人以上の会社での平均給与が978.9万円なのに対し、10~99人の会社では412.4万円と企業の規模により格差があることがわかります。

 

また、プログラマーをまとめる存在、システムエンジニアの同年の平均給与は1004万円と大台に乗っているところも見逃せません。システムエンジニアの仕事は管理する立場であることと、プログラマーを経てSEになるため経験年数が長いことから大きく差がついてしまっていると考えられます。

参考)賃金構造基本統計調査 / 平成29年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

  ※政府統計の総合窓口サイトに掲載された厚生労働省のデータです

 

次にリクナビNEXTで実際の求人広告を見ていきます。

 

未経験者歓迎として募集のある社内システム開発の仕事。年収例として、入社1年未満で360万円、5年目には603万円と経験によって大きく年収が変わることがよくわかります。

プロジェクト単位で現場常駐で開発をする東京のシステム会社では最低一年の経験が必要ですが、1年目で500万円、経験10年では1300万円とかなり高収入になります。

 

プログラマーの年収も他のIT関連職と同様、経験を積めば積むほど高収入が期待できます。また会社規模による格差も大きいので、同じ会社に長く勤務するだけでなく他社への転職も考慮に入れるとさらに収入アップが望める仕事です。

 

 

3. プログラマーに向いている人とは

プログラミングはとても地道な作業。最近はGUIで直感的にプログラムが書ける(コーディングと言います)開発ソフトも増えてきましたが、基本はコードを黙々と入力します。また、動作がうまく行かない時も原因を突き詰めるため1行づつコードを見直したり、様々なテストを繰り返したりするのは日常茶飯事。地味な作業を根気良く続けることのできる集中力は欠かせません。

 

ネットワークエンジニアに比べると資格を取り続ける必要はありませんが、時代の流れとともに新しい開発言語にトレンドが移るということがしばしば起きます。高収入を目指したり、転職を視野に入れている人は仕事で使う開発言語以外にもアンテナを張り、個人で勉強できる人は強いです。

 

また、プログラミングは長時間に渡るため、集中力と体力が必要名他、コーディングに閃きが必要だったりと、比較的若い人に向いている仕事でもあります。このため生涯プログラマーという人もいますが、ある程度の年齢になった人はシステムエンジニアにステップアップするケースがとても多いです。

 

 

4. 未経験者がプログラマーなるために必要な資格とは

システムエンジニアやネットワークエンジニアに比べて、資格の重要性は低いプログラマー。とはいえ、未経験者がプログラマーとして採用されるには最低限の知識があることを証明できたほうが良いです。

 

基本情報技術者試験は将来システムエンジニアを目指すことを考えても、先に取っておいて損のない資格。ソフトウェアが中心とは言え、IT業界では自分のコンピュータは自分でセットアップしなければならないことは多く、基本情報技術者試験の勉強をする過程で得た知識は自分を助けてくれます。

■ 基本情報技術者試験についてはこちら

 

プログラマーの場合、開発言語の認定資格を持っていることは強みになります。Oracleの認定するJava SE認定資格はメジャーで、一番下のBronzeは比較的難易度が低く取りやすいです。ただし、実際に使えるとみなしてもらえるのはSilverからになります。狙っている会社の開発言語がわかる場合は、それに合わせた認定資格を狙うのもあり。

 

ただ、個人のパソコンでは開発環境を作ることは難しく、社会人向けのプログラマー育成コースに通うほうが簡単です。通学型からオンラインまで幅広くありますので、今の仕事を続けながらでも勉強できるスクールが必ず見つかります。

 

 

おすすめ情報)

おすすめプログラミングスクール6選~未経験からのIT転職やスキルアップを! | IT転職でイイミライ~おすすめエージェント&スクール情報

→おすすめのプログラミングスクールをオンライン、通学型のどちらも紹介しています。

 

5. プログラマーになるための方法やスキルパスを考える

エンジニアの仕事をしていく上でプログラミングは基礎スキルの1つです。このため、プログラマーはIT職の入門として考えることもできます。

 

プログラマーを目指す際、最初に考えておきたいのがどんなアプリケーションの開発をしたいかです。例えばゲームやウェブアプリの開発がしたい人はどれだけ長くシステム開発会社にいてもスキルパスは繋がりません。Webプログラマーは基幹システムのプログラマーとは求められるスキルが異なりますので、注意しましょう。

 

未経験からプログラマーになると、最初は出来上がった製品のテスト要員や資料の整理といった事務的な作業もあります。バグ修正から始め、最終的には自分でプログラムを書けるようになっていくことを目指します。

 

3~5年して十分に経験のあるプログラマーとして認められると、上級プログラマーを目指すかシステムエンジニアになるかを考える人が増えます。システムエンジニアのほうが高収入の場合が多いですが、現場が好きな人はプログラマーとしてのスキルを磨き続ける道を選ぶようです。

 

使える言語が増え、開発実績が増えれば転職のチャンスも。スカウトされることも多く、通常プログラマーの転職は高収入への道に繋がります。ただし、労働条件が過酷になる場合も多いので、転職には信頼できる転職アドバイザーなどを利用するほうが安心です。

 

 

未経験者がプログラマーになるための方法について見てきましたが、いかがでしたか?実は私自身も経理事務から未経験でプログラマーへの道を進みました。勉強中だったものの資格も持っておらず、チャレンジャーな会社だったと思います。結局プログラマーとしてキャリアアップはできなかったのですが、他のエンジニア職よりも未経験者が採用されやすいのがプログラマー。是非チャレンジしてください!